さて、本日はドイツTier7課金戦艦「シャルンホルスト」を紹介しよう。
シャルンホルストは口径が283mmと小さいかわりに、装填時間・旋回速度がはやいといったユニークな特徴を持つ。
本稿ではそのシャルンホルストについて深堀りしていこうと思う。
記事の情報は2019年10月23日の情報です。画像ⓒWargaming社。
シャルンホルスト 艦歴
シャルンホルスト 設計
シャルンホルスト級
は1935年ヴェルサイユ条約の破棄後に建造されたドイツの戦艦。シャルンホルスト及びグナイゼナウの2隻が就役した。
時は1931年フランスではドイッチュランド装甲艦に対抗する目的で、
写真 シャルンホルストの仮想敵のフランス戦艦ダンケルク
ダンケルク級が建造をされる。ドイツ海軍ではそれに対応すべく、同年にドイッチュランド級をより大型化した戦艦の開発を決定。
この計画は海軍工廠にて起工するところまで取り付けたものの、より大型化した設計案をヒトラーが承認したことで、建造は取り消された。
しかしながら、1935年のヴェルサイユ条約の破棄を受け、シャルンホルストの計画は中型戦艦として再開始される。
主砲塔数は3基となり、重油専焼高圧缶と蒸気タービン機関の組み合わせ。船体の基本設計は第一次大戦に設計された
マッケンゼン級(WOWSのプリンツ・アイテル・フリードリヒ)を一部流用している。
シャルンホルスト 艦歴
1930年に起工し、一旦建造した後1945年に建造最下位、1936年に進水、1939年に竣工した。
公試時に
艦首に波がかぶる
不具合があり、艦首を改修する工事を受けるが、凌波性は改善せず、第一砲塔が水をかぶりしばしば故障するマイナートラブルを抱えることとなる。
1939年9月1日開戦から間もない9月4日爆撃を受けるも被害は無かった。
同年11月23日アイスランド南方に向う途中、シャルンホルストは英補助巡洋艦ラワルピンディを撃沈する成果を挙げる。
1940年4月に開始されたノルェー侵攻作戦、ヴェーゼル演習作戦でシャルンホルストはグナイゼナウと共にナルヴィク攻略部隊の支援を行った。この作戦中イギリスの巡洋戦艦レナウンと遭遇し、戦闘となったのがナルヴィク沖海戦であった。
同年6月ユーノー作戦でシャルンホルストはグナイゼナウと共にノルウェー北部に進出し、タンカー・トロール船・兵員輸送船を撃沈する。その後空母グローリアス・駆逐艦アカスタ・駆逐艦アーデントと遭遇し(ノルウェー沖海戦)、シャルンホルストとグナイゼナウは3隻とも撃沈したのであった。
写真 撃沈された駆逐艦アカスタ
このときシャルンホルストがグローリアスに対して命中させた時の両艦の
距離24.2kmが艦砲射撃による攻撃命中の最長記録
とされる。
しかしこのノルウェー沖海戦でアカスタの放った魚雷1発がシャルンホルストに命中し、修理を受ける。
修理完了後、シャルンホルストとグナイゼナウは大西洋で通商破壊作戦(ベルリン作戦)に従事した。1941年2~3月にかけて、計22隻、115622トンの船を撃沈・拿捕したのであった。
1942年2月、ツェルベルス作戦によりドーバー海峡を突破し、ドイツへ帰還。
1943年3~7月にかけてノルウェーで戦闘訓練を実施。
同年9月、シチリア作戦でスピッツベルゲン島へ艦砲射撃。
そしてシャルンホルストの最期となった、12月の北岬沖海戦である。
この作戦でシャルンホルストはイギリス艦隊と会敵し、シャルンホルストの優速を活かして離脱を図るも、
戦艦デューク・オブ・ヨークが最後に発射した
砲弾が機関部を破り、速度が大幅に低下。この一発が致命的となり、イギリス艦隊に距離を詰められ、
駆逐艦からの雷撃を多数受け沈没していった
シャルンホルストであった。
海戦後、イギリス艦隊の指揮官ブルース・フレーザーはデューク・オブ・ヨークの中で
「紳士諸君、シャルンホルストとの戦いは我々の勝利に終わった。私は君たちの誰かが、戦力が倍以上ちがう相手と戦うことを要求された時、艦をシャルンホルストと同じぐらい立派に指揮することを望む。」
と語ったという。
シャルンホルスト スペック
さてでは早速シャルンホルストのスペックを見てみよう。
表シャルンホルスト スペック
名称 | 艦名 | Sharnhorst |
日本語表記 | シャルンホルスト | |
外装 | HP | 56300 |
砲 | 口径 mm | 283 |
主砲 | 3×3 | |
門数 | 9 | |
リロードs | 20 | |
砲塔回転速度°/s | 7.2 | |
射程km | 19.87 | |
最大散布界m | 260 | |
最大散布界/射程 | 1.309% | |
シグマ値 | 2.0(1) | |
HE弾ダメージ | 3200 | |
HE発火率 | 20% | |
HE初速 m/s | 890 | |
AP弾 | 7600 | |
AP弾初速m/s | 890 | |
HE弾DPM | 8.64.E+04 | |
AP弾DPM | 2.05.E+05 | |
副砲1 | 副砲口径mm | 105 |
基x連装 | 7×2 | |
門数 | 14 | |
副砲射程km | 5.3 | |
副砲装填時間s | 3.35 | |
副砲ダメージ | 1200 | |
副砲発火率 | 5% | |
副砲2 | 副砲口径mm | 150 |
基x連装 | 4×2 | |
副砲門数 | 8 | |
副砲射程km | 5.3 | |
副砲装填時間s | 7.5 | |
副砲ダメージ | 1700 | |
副砲発火率 | 8% | |
副砲3 | 副砲口径mm | 150 |
基x連装 | 4×1 | |
副砲門数 | 4 | |
副砲射程km | 5.3 | |
副砲装填時間s | 7.5 | |
副砲ダメージ | 1700 | |
副砲発火率 | 8% | |
魚雷 | 基x連装 | 2×3 |
指向可門数 | 3 | |
リロードs | 68 | |
ダメージ | 13700 | |
雷速 knot | 64 | |
射程 km | 6 | |
DPM | ||
対空 | 対空/長距離 | 117.3 |
レンジ | 3.5-5.2 | |
対空/中距離 | 27.6 | |
レンジ | 1.5-3.5 | |
対空/短距離 | 170.3 | |
レンジ | 0.1-1.5 | |
弾幕長距離 | 5 | |
爆発半径内 | 980 | |
弾幕中距離 | 1 | |
爆発半径内 | 490 | |
機動性 | 速度 kt | 30 |
旋回半径 m | 800 | |
転舵時間 s | 14.5 | |
隠蔽 | 隠蔽 km | 15.66 |
航空隠蔽 km | 9.94 |
シャルンホルスト 消耗品
スロットR:応急工作班
スロットT:修理班
スロットY:戦闘機/着弾観測機
とシャルンホルストの消耗品は戦艦の通常のものである。
シャルンホルスト 生存性
シャルンホルストの生存性は
HPはTier7の12隻中、11番目
と極めて低い値と言わざるを得ない。
シャルンホルスト 主砲
シャルンホルストの主砲口径は283mmとTier7では一番小さい値である。
その代わり主砲装填時間は20秒、砲塔旋回速度も7.2度と何れもTier7戦艦では一番速い値で小回りの効くのはポイントである。
気になるDPMは
AP弾のDPMはTier7戦艦12隻中、8番目
であった。微妙な数字ですね。
しかしながら非公式ではシグマ2.0の精度を持つとあり、これが事実なら割と良い主砲かもしれないですね。(1)
シャルンホルスト 副砲
シャルンホルストの副砲射程は5.3km。この数字はTier7戦艦では一番長い数字である。
艦長スキル・アップグレード込で最大射程は8.01km
ドイツ戦艦で副砲特化させていた場合ですが、正直使いどころは難しいかもしれないですね。
シャルンホルスト 魚雷
シャルンホルストは戦艦としては珍しく魚雷を装備する。魚雷は露出した構造であり、壊れやすい。
これは史実同様であり、通商破壊に使用された模様である。
ダメージは13700×3基(片舷)であり、射程は6.0kmである。
接近戦に強い
といえよう。
シャルンホルスト 対空
シャルンホルストの対空砲ダメージは
Tier7の平均くらいの値
であった。穴があるわけでも、極めて強いわけでもない。
シャルンホルスト 機動性
シャルンホルストの速力は30.0knでTier7で3位タイである。
旋回半径・転舵時間はTier7戦艦の水準的な値である。
シャルンホルスト 隠蔽
シャルンホルストの隠蔽は15.66kmでTier7の平均的な値である。
ドイツ艦長は隠蔽を取るか副砲特化にするか悩ましいところである。
参照
(1)https://forum.worldofwarships.com/topic/132611-scharnhorst-283-mm-gun-accuracy/
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