本日はアメリカTier7課金駆逐艦「シムス」について紹介。
シムスは対空が優秀で、隠蔽が悪い以外は全体的に優秀な駆逐艦である。
隠蔽が悪い駆逐艦は使い辛いかもしれないが、マハンを上手く乗りこなせた人なら購入は検討に値するだろう。
オペレーションダイナモに使いやすいメリットもあり、興味も尽きないシムスである。
(記事の情報は2019年2月3日の情報です。ゲーム画像ⓒWargaming社)
シムス級 設計
シムス級
は1939年から1940年に掛けて、第二次世界大戦前に就役した最後の駆逐艦。
シムスは空気抵抗を減らすための、流線型の艦橋・船型デザインが特徴である。(現代的な視点で見ると、さほど流線型でないかもしれない)
第二次ロンドン軍縮条約の下建設された、条約型駆逐艦であり、重量過多によるトップヘビーが顕著であったことから、改修が行われている。
初期のシムス級は魚雷発射管3基4門、両舷指向可が1基、片舷指向可が2門のマハンと同じ配置であったが、重量過多の影響を避けるため、両舷指向可2基4門に変更されている。
また砲塔の門数も5基であったが、重量過多の為1基減らした4基の装備となった。
シムスのトップヘビー問題は、設計部の重量見積もりが下回っていたことと、設計部の局長らが、大臣事務次官らにより更迭された人事的な問題が原因とされる。
シムス機関
シムス級は前級ベンハム級より進歩した機関であったが、大型ボイラーのため前側ボイラーと後側ボイラーが隣接した作りとなっているデメリットはある。(後のベンソン級で改善が見られる)
ボイラーは過熱式であり、給水温め機・二段減速機・巡航タービン等の装備で燃費の向上を図っていた。
シムス装備
シムスは管制装置として「37型砲塔管制装置」を装備していたのが他と比べた新しい点である。
レーダー等によって得られたデータをコンピューターが自動計算し、砲の偏差を自動的にで補正するシステムである。
ゲームモデリングでも「37型砲塔管制装置」は見ることができる。
艦橋上にチョコンと乗っているのが37型砲塔管制装置。
シムス 艦歴
シムスは第二次世界大戦の勃発と共に、空母ヨークタウンの直衛部隊を任される。
第二次世界大戦初期はアメリカはニュージーランド東方の、アメリカ領地サモア諸島への攻撃を警戒しており、北方にあった日本委任地マーシャル諸島へ爆撃を敢行し、シムスも随伴している。
1942年2月にはカントン島へシムスを含んだ空母艦隊は派遣される。カントン島はアメリカ本土と連合国側のニュー・カレドニア(自由フランス)の中間にあり、日本軍による分断を警戒したためである。
シムス 珊瑚海海戦にて沈没
日本軍のオーストラリア進撃と、アメリカ軍のそれを阻止する海戦が珊瑚海海戦である。
アメリカ部隊は珊瑚海海戦にオイルタンカー「ネオショー」を派遣しており、直衛を行っていたのがシムスであった。
1942年5月7日、翔鶴索敵機が「空母一隻・タンカー1隻・重巡1隻」を報告し、日本軍機動部隊は空母を殲滅すべく爆撃機・雷撃機を派遣する。
しかし、後に「わが蝕接せるは油槽船の誤り」との修正報が入り、日本軍は混乱する。翔鶴索敵機が発見したのはネオショーとシムスであった。
日本軍は雷撃機を引き返させ、急降下爆撃機のみでネオショーとシムスを攻撃した。
99式艦上爆撃機による攻撃の第一波・第二波は凌いだものの、第三波でシムスは全方位から急降下爆撃を受け、3発被弾する。1発は機関室に直撃。数分以内に船体が中央から折れ曲がり、シムスは沈んでいったのであった。
シムスが沈んだ直後、大きな爆発が起こし、海面が4・5m隆起したという。後に駆逐艦ヘンリーにより15人が救助されている。
マハンB/マハンC/ シムス 比較
早速マハン(左)のB船体・C船体とシムスを比較してみた。
表マハンC/マハンB/シムス比較
名称 | 艦名 | Mahan C | Mahan B | Sims | |
日本語表記 | マハンC | マハンB | シムス | ||
外装 | HP | 14100 | ← | 13800 | ← |
砲 | 口径 mm | 127 | ← | ||
門数 | 4×1 | 4×1 | 4×1 | ||
リロードs | 3.3 | ← | 3.34 | ||
砲塔回転速度°/s | 15 | 34 | |||
射程km | 11.67 | 12.88 | |||
最大散布界m | 102 | 111 | |||
シグマ値 | 2.0(非公式(6)) | ← | 2.0(非公式(5)) | ← | |
HE弾ダメージ | 1800 | ← | ← | ← | |
HE発火率 | 5% | ||||
HE初速 m/s | 792 | ||||
AP弾 | 2100 | ||||
AP弾初速m/s | 792 | ||||
魚雷 | 門数 | 3×4 | ← | 2×4 | ← |
リロードs | 87 | 87 | 76 | ||
ダメージ | 11600 | 11600 | 9667 | ||
雷速 knot | 55 | 65 | 49 | ||
射程 km | 9.15 | 6.99 | 10.5 | ||
対空 | 対空/長距離 | 12.8/5.0 | 16.0/5.0 | 42.8/5.0 | ← |
対空/中距離 | 35.4/3.5 | – | 50/2.0 | ||
対空/短距離 | 53.4/2.0 | 30.4/2.0 | 65.2/1.0 | ||
機動性 | 速度 kt | 35 | ← | 38.5 | |
旋回半径 m | 560 | 500 | |||
転舵時間 s | 2.7 | ← | |||
隠蔽 | 隠蔽 km | 7.64 | ← | 7.56 | |
航空隠蔽 km | 3.57 | 3.66 |
シムス 消耗品
スロットR:応急工作班
スロットT:煙幕
スロットY:エンジンブースト/対空防御砲火
シムス 主砲
元はマハンの完全上位互換・・・だったのが、アップデート0.8.0よりマハンの主砲が大幅Buffされ、ほぼ同じになった。(マハン装填3.3s、シムス主砲3.34s)
シムスの砲塔旋回速度は34°/sとマハンの15°/sを大幅に上回り、使い勝手は良いだろう。
シムス・マハンの散布界はほぼ同じであり、シグマ値も非公式値は2.0と同一である。
シムス 魚雷
射程7.0kmの近接戦用魚雷か、射程10.5kmの低速汎用魚雷を選択可能である。
いずれもアップデート0.8.0で5.5→7.0km、9.2km→10.5kmのBuffを受けた。
シムス 対空
対空が一つのウリのシムス。
シムスの5.0km対空砲の秒間ダメージは42.8とマハンの3.3倍であり、非常に心強い値だ。
オペレーションダイナモや対空マッチに持って来いのシムスである、
シムス 機動性
38.5knotと速い。旋回半径も500mとマハンの560mより良い。
シムス 隠蔽
素の隠蔽値は7.56km、迷彩・艦長スキル込みで6.60kmまで縮む。
Tier7は隠蔽値が悪い駆逐艦が多いため、どうにかなるが、Tier5や8とのマッチでは少しきつい。
がまぁ魚雷射程も長いのでどうにかなるだろう。
シムス 生存性
マハンのHPは14100、シムスのHPは13800と誤差程度に悪い。
シムス 消耗品
応急工作班・煙幕に加え、エンジンブーストと対空防御砲火が択一で選べる。
通常のアメリカ駆逐艦ツリーと同一である。
参照
(1)https://en.wikipedia.org/wiki/USS_Sims_(DD-409)
(2)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8F%8A%E7%91%9A%E6%B5%B7%E6%B5%B7%E6%88%A6
(3)http://wiki.wargaming.net/en/Ship:Mahan
(4)http://wiki.wargaming.net/en/Ship:Sims
(5)https://forum.worldofwarships.com/topic/159769-dummies-guide-to-the-uss-sims/
(6)https://wowsft.com/WarshipStats?nation=usa&shipType=Destroyer&ship=Mahan&moduleN=11111&commander=default
&s0=PCY001_CrashCrew_D&s1=PCY006_SmokeGenerator_US_Lvl_7&s2=PCY007_SpeedBooster_Default
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